初めての屋久島の海で溺れかける

日々の暮らし

せっかく海と山がある屋久島に越してきて、私は海で泳いだことが一回もありませんでした。

すべての知り合いに呆れられていましたが、一緒に行こうと誘ってくれる人もなく、そのままになっていました。それが、結構強引に誘ってくれる人があって、やっと重たい腰が上がりました。

「潜らなくても、浮かんでいるだけだって、きれいな魚が見られるんだから。」

シュノーケルはあったほうがいいということでしたが、突然のことでご近所で借りられたのはゴーグルだけでした。

「さて、最後に泳いだのはいつだっけ」という状態でしたが、若いころは遠泳もやったし、「雀百まで踊り忘れず」っていうし、何とかなるだろうと気楽に考えて出かけました。

そして、いきなり溺れかけました。「息継ぎに顔を出すのって、こんなに大変だったっけ。げっ、ヤバ、足つかないじゃん。」私も焦ったけれど、私を連れだした若い友人も、「ひょえー」と焦り、自分に捉まれって言ってくれましたが、知識として溺れかけた人を支えて泳ぐことが大変なことを知っていたので、そんなことしたら共倒れになると思い、「戻りたい」っていうと、先導して泳ぎ始めたので、必死で追いかけました。もともとクロールは苦手でしたが、平泳ぎならどこまでも行くことができたのは過去の話(よく考えたら、40年くらい前)で、犬かき、平泳ぎ、伸し泳ぎといろいろやって、伸し泳ぎが一番楽なことがわかり、伸し泳ぎで必死に追いかけ、足がつくところまで来たときはへとへと、くらっとしました。

足がつかないところは無理だとわかったので、足がつくところで、魚が見られるところに行こうということになり、場所を変えて再度挑戦。今度はシュノーケルを貸してもらいました。

コツをつかむまで、多少塩水を飲みましたが、シュノーケルってこんなにすごいものなのねって実感。息継ぎに頭を上げる必要がないことが、どんなに楽かが身に染みました。

泳ぎに体が慣れてくると、泳ぐ魚を見るゆとりもできました。熱帯魚のような魚が、手を伸ばせば触れるようなところにいるのです。幸いクラゲもおらず、結構存分に楽しみ、2時間近くを海で過ごしました。

「うーん、楽しかった。また来たい。」っていうと、「よかった、もう2度と来たくないって言われたら困ると思って、シュノーケル貸したんだけど、シュノーケル無しが、結構大変だってことを思い出した。」って言われました。

深いほうには、イカも泳いでいたそうですが、私は見るゆとりがありませんでした。次の目標はイカを見ることです。

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